2018年11月29日木曜日

五日目~六日目 ステージ6

ライフベース Valtournenche 一時間ちょいの休憩でスタート
9月13日 14:40 標高1526m スタートから239km 96時間
最後のきついステージ
いくつかのコルを超えていく。

小さな小屋みたいなところもある。どうやら救助隊の待機場所のようだが、中には水と食料があるのでエイドと同じ使い方ができる。

明るいうちはとりあえず淡々とすすむ。足の調子もまだいい。肉刺が出来なかったのは奇跡とし思えない。おかげで楽に走れた。天気もまだいい。ここまで雨に降れれていない。
進むうちに日没になり、また夜のパート、また眠くなる。写真もないし、記憶もあやふやどこの記憶かごっちゃになってる。
覚えていることは、延々と夜を走らされる。
眠くてアントニオ猪木の口調で
「迷わず行けよ。行けばわかる」 
「元気が一番、元気があれば何でもできる」 
「出る前に負けること考えるバカいるかよ!」
猪木好きなんです。(笑)
Rif.Bamasse 標高2175m・Col Fenentre 標高2162m・Rif.Magia 標高2007m
と過ぎ、
Rif.Cuney  9月14日02:51 標高2656m スタートから111時間 263.4km
たぶんここで仮眠したと思う。(Rif.Magiaだったか定かではない)
寝て起きたら雨が降っている。でも雨が上がりかけている。寝ている間に雨が降ったようだ。今回は幸運が重なってますね。
たぶん、この先が結構なガレ場の下りになっていたと思う。
いつまでも続くガレガレの下りをまた眠くなってきた状態で進む。
Biv.Clermont 標高2705m・Col Vessonaz 標高2788m 超えていくので時間はかかる。
やっと降りてきたところで到着。
Oyace 9月14日 07:36 標高1463m スタートから116時間
明るくなったのでまた眠気もなくなったのでそのままスタート。
Col Brison 標高2492m 一本越えたら最後のライフベースに到着。
Ollomont 9月14日13:00 標高1396m スタートから121時間 290.3km
このステージも24時間かかった。でも残り50km!
ほんとにゴールが見えてきた。



2018年11月23日金曜日

五日目 ステージ5

また仮眠を2時間とってから日付が間もなく変わる頃スタート。
Gressoney 9月12日 23:29 出発 標高1329m スタートから205.9km 83時間
いつの間にか200km超え。これから先は未知の世界です。
しかしステージ5は33kmで山を2つ越えるだけで気持ちは楽に。
まずひとつ目、Col Pinter 標高2776m
夜は相変わらずすぐ眠くなる。
眠気覚ましには、まず歌を唄う、叫ぶ(あまり大声だと山に響くので小さめで)
そのうち、一人ボケ、一人ツッコミする。トレランあるあるをやっている。
あまり辛くなると道に難癖をつける。
こんな事をやってました。
人と一緒に走るのはペースが合わないから短い時間だけ一緒に走ったりしたくらいでした。追いつかれたら抜かれることのほうが多かったかな。
Champoluc 9月13日 6:02 標高1500m スタートから221.8km 90時間
明るくなった頃到着
ここはすぐに出発
その先で登山者がすれ違うときモンテローザだよと教えてくれた。
もっと行った先でマッターホルンも見えるらしかったがガスにかかって見えなかった。
多分モンテローザ 登山客が教えてくれたからたぶんね。

Champoluc先


このあたりは昼間ということもあって順調に進む。
Saint-Jacques標高1700m ,Rif.Grand Toumain標高2535m,Col d'Nana標高2770m
を超えて、
Valtournenche 9月13日 13:21 標高1526m スタートから239km 97時間
到着
残り100km切ったー!


2018年11月13日火曜日

三日目~四日目 ステージ4

Donnasまだ明るいし暑いのでどうしようかと思ったが、これからまたきついステージなので仮眠を取ることにする。しかしやはり暑かった1時間半ほどで目が冷めた。
暑さもあったが、この頃から足が浮腫はじめて寝てると痛くなってそれで目も覚める。
日本人も何人かいたので情報交換したりして次の準備をする。
ここまで来て約半分近くまで来た。コースの半分まで足の不調が無ければ完走できるよとそんなことも聞いた。Rif.Codaあたりが半分か。
そこにたどり着くまでが大変なことになる。振り返れば今回のレースで一番きつかった場所だと思った。

Donnas 9月11日 20:12 標高330m スタートから151.3km 56時間
暗くなりかけた頃出発
出発してすぐ私設エイドのようなものがあり町中で歓迎してくれる。
ライフベース先の私設エイド?
子供もはしゃいで遊んでいる。みんなが楽しんでいるのはいいことだね。
悪魔くんと少し会話しながら歩く、名物だったらしいが写真撮り忘れた。
多分、観光スポットなんでしょうね。
ここの橋もレース後バスでミラノに帰るときにも見ました。
町だとあちこちで応援してくれる。
「アレ、アレ! ブラボー!」とすれ違い際に声援してくれるし、車もクラクションを鳴らす。最初は怒られたのかと思ったが、窓から顔をだし声援を送ってくれるので、こちらも手を振り挨拶。もっぱらイタリヤ語はわからないので「チャオ!、グラッチェ!」とだけ何回使ったことか。
Perlozの町の教会
 小さな町でも必ず教会はある。この時間はまだ鐘がなってた。
Perlozの町
Perlozの町




Perlozに近づくとまた観光めぐり。
夜の誰もいない町を走る。
Perloz到着 9月11日 22:12 標高663m スタートから157.7km 58時間
真夜中でも陽気に演奏している。




カウベルもいっぱい鳴らす。

また教会
教会は夜中でも鐘を鳴らすんですね。
更に高度をあげていく。流石に眠くなってきた。日付もいつの間にか変わってる。
La Sassa到着 9月12日 1:11 標高1305m スタートから164.9km 61時間
ここでも仮眠はできるみたいだったが多分テントだったと思う。
それならその先のRif.Codaまで行ってから休もうと思いすぐにスタート。
更に900m登るのをほんとに甘く考えてた。

登ってくと、上からランナーが数人降りてくる。
こんな夜中に走ってるのは多分、仲間の応援に来ているんだろう。
挨拶している間は良かったがそれがなくなった途端に変化がおきた。

更に登っていくと今までにない凄い睡魔が襲ってきた。
でもGPSを見るとまだまだ先、眠くて動きもゆっくりになる。
所々で腰を下ろして休みながら進むから余計に時間がかかる。また少し寒い。
夢と現実もよく分からなくなって本当に自分が何をやってるのかわからない状態。
ちょうど、いくつかの石作りの小屋があった。
牛を入れたりもするから糞まみれになっている小屋もあったはずだが、
自分が見つけた小屋は扉があって、中を開けると比較的キレイだった。
ほとんど無意識に中に入り扉を閉め、小屋の床に転がる。
エマージェンシーシートを体に巻くのがいいんだけどその余裕がなかった。
小屋の中なら寒くなかったのでそのまま転がっていたら寝てしまった。

一時間程したら少し寒かったので目が覚める。足の浮腫の痛みをあったと思う。
かなり眠さがマシになっていた。これでまた先を進めると判断し起き上がる。
出かける準備をしていたら、誰かのエマージェンシーシートが小屋の隅に丸めて捨ててあった。同じ行動をしたヤツが先にいたらしい。

ゆっくりだが登っていったら山小屋が見えてきた。ほんとにホッとした。
Rif.Coda 9月12日 4:45 標高2224m スタートから169.3km 64時間
ここでもすぐに仮眠を申請。
まだルールに忠実に従って滞在時間2時間を守るために睡眠1時間の申請。
小屋の仮眠室はちゃんとした山小屋の部屋を案内され、温かい布団で寝れた。これがすごく嬉しかったですね。1時間後に起こしてもらい、また食事をとり準備をする。

ここでほぼ半分、半分までノートラブルなら完走できるよと言われたのを思い出す。
当初の目標の半分までは行くという課題をクリア出来たので嬉しい。
完走もひょっとしたらできるんじゃないかという希望も出てきた。

準備をして、Rif.Codaを6:17にスタート。
しばらくすると明るくなってきた。
明るいうちは眠気もなくなるし、しばらく休憩したので体がまた動けるようになった。
数時間の休憩をとるとまた動けるようになるのは不思議な感じがする。

Rif.Coda先 夜明け

長い下り こんなのがいくつもある。
 Rif.della Brrma 9:43
Col della Vercchia 標高2184m を越えまた長い下りを降りる。
長い上りと長い下り何度繰り返してきたんだろう。
La Gruba(Niel) 9月12日 15:49 標高1573m スタートから192.9km 76時間 
Nielの先
この先はあと一つコルを越えればライフベース。
夜8時までは明るいから余り眠くならずに遅いながらも順調に進める。
Col Lasoney 標高2364m
そこから下ってライフベースへ
Gressoney到着 9月12日 20:31 標高1329m スタートから205.9km 80時間
やった! 200km超え 完全に未知の世界^^;








2018年11月10日土曜日

三日目 ステージ3 

Cogneでは初めてシャワーを使う。着替えもしてスッキリ。
仮眠しようとしたらベットはほぼ満室、待たされるかと思ったがすぐ案内してもらえたので良かった。二時間程仮眠してから、食事をして準備する。
ライフベースで4時間ほど滞在していたのだが不思議なことに随分と疲労が抜けている。

Cogne 9月11日 4:07 標高1531m
ステージ3はボーナスステージと言われている所。
45kmと短いのと登り下りも少ない。
ステージ3前半
改めて山の広さに感動。
Fenêtre de Champorcher 9:11 標高2827m
このステージは大きな登りはこれだけ。
この先は、ゆっくりでも走れる所が多い。牛ものんびりしている。
スタートから天気がずっとよく気持ちがいい。
Champorherの先
Champorherの先

程なく、Rif. Dondenaに到着。10:34 標高2151m
Rif. Dondena




Chardonneyにも順調にコマを進める。11:57 標高1450m スタートから133.2km
Chardonney

レースでの提供食ですが、基本どのエイドでも同じものが並んでる。
ハム、チーズ、サラミ、パスタ、パン、クッキー類、ロールケーキと毎度同じものばかり。
パスタはペンネが基本で、トマトソース、スープ、オイルのみのものです。
パルメザンチーズをかけるかと聞かれたので頼んだら、スプーンに山盛り3杯かけてくれました。それが標準なんですかね。
自前食ですが予め話を聞いていたのでパスタにかけるソースを日本から持っていきました。
あとカップラーメンやお湯で戻せるご飯シリーズ、おせんべい類なども。
しかし同じものを食い続けれる性格でしたので持っていった食事は結構余りました。
ライフベースはメニューの種類が増えるし、途中の山小屋は自腹で別のものを購入できたりもする。
カプチーノやケーキは注文したことはありました。
その他、いくつか箇所で、ワインとビールはあって少し仮眠する前に一杯飲んだりもした。
一日何食食べたのだろうという言うくらい食べたしエイド毎に腹いっぱい、途中でお腹すくかもということでお菓子類とパンにハム・チーズを挟んで袋にいれて持って行ったりした。
食べ続けていたという感じですね。
う◯こが毎日大量にでる。チーズの影響でしょうか、おならが大量にでて止まらなかったですね。


順調に下っていくと気温が高くなった。天気もいいが気温も高い。
このレースの一番低いところまで行くステージ。
Pontbosetにつくと観光コースのようなコース。13:23 標高791m
スタートから142.2km
このあたりの地域は石作りの家がメイン。

Pontboset

Pontboset

Pontboset

Pontboset
Donnas近くになると要塞のような城のようなものが見える。
あとで調べたら要塞で観光できるところらしい。
ドンナス近くのフォート・バール
もうあつい、でも更に町を連れて回されるコース。ライフベースまでもう少しなのに随分と遠い。
最後にまた登りがある、すれ違う人はあと1kmだよと教えてくれるが実際は2km以上あった。うそつき



ドンナス近く








アオスタ渓谷のドンナス地区にあるローマ道路遺跡のアーチ

Donnas 9月11日 16:20 標高330m スタートから151.3km 到着
結局なんの問題もなくボーナスステージは終了。





2018年11月3日土曜日

二日目 ステージ2 

ステージ2
Valgrisenche 標高1800m スタートから50km
9月10日4:30 OUT

一番つらいと言われているステージ2
2854m、3002m、3299mのコルを3本登るコース。
ヘッドライトつけてよろよろと登り始めたら後ろから、
「大丈夫ですか?日本の方ですよね。」と日本語で声をかけられた。

小野さんだ!
なんでこんなところにいるんだろう?
どうも初日に調子悪く、私と同じように高山病になって少し休んでいたようです。
サッサと追い越されました。。
こっちも気持ちの入れ直しだ。明るくなってきて元気が出てきた。
昨日はなぜか登りがきつくなったあたりから、ゴールしたあとの事ばかり考えていた。
なぜなんだろう?なぜレース自体を楽しもうとしない?
自問自答がしばらくあたまの中で渦巻く。もっとレース自体を楽しもう!
トレイルを始めてから長いのに出たくなり「ハセツネ」に出場したとき序盤に「なぜこんな事やってるんだろう?」と思い走っていたのを思い出した。中盤からそんなことは思わなくなり後半は楽しく走れた。今は最初から楽しく走れるようになったのに。初日にかなり凹んだ。
誰かが言ってたように「すべてを受けいれすべてを楽しもう」これだ。
一番つらいというコースも初日で慣れたのか高山病の症状はでない。
明るくなりかけてRif.Charletに到着。
朝で元気が出てきてたのであまり休憩しないで、食事だけとる。
Rif.Chalet
Rif.Chalet
Rif.Chaletあたりで気づいたのだけどあたり一面の眺めがすごい。初日もきれいだったが走る事自体で余裕がなかった。スケールがでかい!


Rif.Chaletからの景色
Rif.Chaletからの景色
最初のコルに到着
Col.Fenetre 8:25 標高2854m スタートから20時間 
昨日よりかなり楽だ。
町がはるか下に見えるこんな小さな町がいっぱいある。
Rhemesへの下り
Rhemes 9月10日 9:40 標高1738m スタートから22時間 65.6km
2本めのコルに向かう。

たぶん、グラン・パラディーゾ
天気もよく眺めもいいので順調に登れるかと思ったが、流石に3002mは後半きつくなる。
富士登山競走の練習と大会に出たので慣れていると思ったがやっぱりきつい。
Col Entrelor 12:50 標高3002m
Col Entrelor
またずっと下り
Eaux Rousses 15:05 標高1654m スタートから81.4km
次はこのステージのラスボスCol Losonに向かう

Eaux Roussesから先の登ったあたりの眺め
流石にラスボスのぼりごたえがある。時間もかかる。明るいうちには到着したかったが少し日が暮れた。
Col Loson 20:40 標高3299m
此処から先は記憶もあやふやでも下りでも時間かかってるなぁ。
Rif.Sella 22:00 標高2585m
きついと言われていたステージだが意外と行けた。
時間も20時間ほど。
この時点ではまだ100kmくらいだからまだ少し余裕があったんだろう。

日付が変わる頃ライフベースに到着
Cogne  9月11日 00:15 標高1531m スタートから36時間 106.2km
ライフベースの食事でどこで何を食べたのか頭の中がごっちゃになっています。
ミネストローネはここか初日のライフベースのどちらかなんだけど。
北部のミネストローネは赤くないんだなぁって思って食べた記憶だけ残ってる。


ステージ3に続く。